東洋医学はどんな風に人をみているのか?という疑問にお答えします。

東洋医学はどのように人を見ているか。「天人合一」

東洋医学って割と一般的に浸透しつつありますが、まだまだよく分からないものとして受け止められていると思います。

患者さんと話をしていても、関心を持って聞いてもらえるのですが、やっぱり一般的な考え方とは違うので、「へー」という感じで聞いてもらっています。

変わりにくいというかイメージしにくい所もあると思うので「なんだか分からないけどそうなんど」と思って頂ければいいかなと思っています。

そもそも東洋医学では、「東洋思想」に基づいた独特の診かたをしています。

東洋思想では、「人体を自然」と捉えます。

文明社会においても人間の身体そのものは「自然」の一部であることは間違いなく、環境として都会の喧騒の中で生活していたとしても、身体そのものはシステムは「自然の摂理」で行われています。

このことを「身体は小宇宙」とか表現する方もいます。

「身体という自然」そして「環境」との関わりから人間は切り離されることはない訳です。

そのことを表す表現として「天人合一」という言いかたもあります。

この「天」とは「宇宙まだも含むすべての自然の働き」という意味合いがあり、その全ての「自然」の動きと人間は一つ(合一)である分けです。

普段は、なかなかそんなことを考えたりましてや実感することは無いかと思いますが、健康を害しているときというのは、この身体のもつ自然の摂理から遠ざかった生活をしている可能性が多いです。

ただ、人間の身体に内包される「自然」そのものと人間の存在自体が多岐にわたるため、「身体=自然」が分かりにくくなっているの現状があることも事実です。

東洋医学は、人体の組成も東洋思想でみている

東洋医学では、「東洋思想」の五行などに人体の組織、生理機能、病理などを当てはめてみていきます。

例えば、東洋医学では身体にある各臓器が「経絡」という独自の概念で連携していると捉え、そこにさらに「気」という概念で生理的な機能を果たしていると考えています。

人体の主要な臓器を「五臓六腑」という言いかたをしますが、この「五臓六腑」自体が東洋医学の言葉で、「五臓六腑」は東洋思想の「五行」とくまなく連環しており、「五行」における相生相殺などの思想で五臓自体の運用がなされていると考えています。

これは各臓器の生理学的な働きだけでみているのでなく、臓器どうしでもその生理学的作用をしている訳ですが、東洋医学ではその全体的な働きの特徴と関係性を「五行の働き」に象徴させている分けです。

五行とは「木火土金水」のことですが、自然の要素をあわらしているものでもあります。

人間の身体も自然である以上この五行に基づいていると考えている訳です。

火は木を燃料として燃えることが出来ます。また、水で火を消すことが出来ます。

人体という自然でも同じことが起きていると考えている訳です。

もちろん、人体の中で火が燃えている訳ではないのですが、人体の中で「火」に例え象徴される働きがあります。

それは、「木」に例えられる作用が、実際の木が火の燃料になるように「火」と例えられる働きの燃料になっていたりする訳です。

あくまでも例えですが、象徴される作用が「五行」の相生相殺の働きによって動いているということに昔の人が気づいて組み立てられているのが、東洋医学な訳です。

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