一度は読んでおきたい本 『人間この未知なるもの』 

『人間この未知なるもの』という本をご存知でしょうか?

この本は、アレキシス・カレルによって1935年に書かかれた本です。アレキシス・カレルは、フランスからアメリカにわたり、ノーベル生理学賞を受賞した生理学者です。

日本でも数回に渡って再版されているので、人気の本なのでしょう。

でも、それもうなづけます。

内容は、人間を生理学的にみているのですが、「生理的作用が云々」という内容より「人間がどんな存在であるか」を生理学的に視点からトータル的全体的に捉えているものです。

この「全体的に」みているという視点。

普通の科学書的な生理学関係の本だと、身体を各パーツに分けて個別に研究されているのですが、この本は、細分化され研究された結果から人間を全体的な視点でとらえ直しています。
むしろ、、全体的な視点が初めにあり、個別の研究をまとめてという感じすら受けます。

そこに西洋医学でありながら東洋医学的な視点を感じるので私の好きな本の一つです。

この本が書かれたのは1935年。第二次世界大戦の前です。

医学や生理学は今の方がずっと進んでいるはずで、時代だけ比べると、この分野ではそうとう古い内容になってしまうはずです。

でも、読んでいるとその古さを感じないんです。

それは、個別の内容より、「人間」にフォーカスが当てられ、「人間」とはどんな生き物であるかを提示しているからだと思います。

そういう意味では、生理学的な側面から書かれていますが、内容は「哲学的」です。

読んでいて、著書のエネルギーというか、人間を解明しようとする力に触れるためか、突き進むように読んでしまう本です。

学生のころから何度か読んでいるのですが最近また読み返しています。

読みどころはいくつかあるのですが、文明が発達して便利なったがその代償として、自然からの乖離で人間らしさ失わられそれにより、精神的な病気が顕著になったり、物流の発展に伴い遠方の情報も得られるようになったがその情報をいかに使うかなど、インターネットが復旧した現在と大して変わらない問題がかかれていたりします。

そんなところをみると80年近く人間は自分達の問題を解決する有効な方法をみつけられていないんだなとか思ったりします。

健康に関わる仕事をしている方はもちろんそうでない方も一度は読んでみるとご自分の身体に対する思いが変わるかもしれないですよ。

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